口を触ろうとすると鳴いて嫌がる<歯周病>(パピヨン 14才)歯科症例177-①

 

 

*1ヵ月程前から、食欲が落ちている。

*歯を見ようとすると「キャンッ!」と鳴いて嫌がる。

 

この症例のわんちゃんは過去に2度、当院で歯科処置を実施しています。

自宅での歯みがきを頑張ってもらっていましたが、

嫌がってしまい、うまく出来ないことも多かったようです。

口腔内を確認すると、歯垢・歯石が多量に付き、

歯肉の発赤も確認されましたので、早期の歯科処置をおすすめしました。

 

後日術前検査を行い、歯科処置を実施しました。

 

 

 

 

スケーリング

 

歯神経ブロック(局所麻酔)

 

 

歯周プローブ検査

歯周ポケットの深さを計測します。

多くの歯で深いポケットが形成されていました。

(写真は左上顎犬歯のプローブ検査をしています。)

 

 

根分岐部病変(歯周病が進み歯槽骨が溶けてしまい歯根部が露出している状態)も多く見られました。

外側から内側に向かって、プローブが貫通しています。

 

 

歯科レントゲン

右下顎第3前臼歯です。

遠心根(写真左側の歯根)の歯槽骨が溶け、黒く抜けているのが確認出来ます。

この歯は中程度のぐらつきも確認されました。

 

 

左下顎臼歯部分です。

第4前臼歯部分の歯槽骨が吸収し、黄色斜線部分が黒く抜けています。

この歯も中程度のぐらつきが確認されました。

 

検査の結果、上記の2本と左上顎の第3後臼歯の抜歯を決定しました。

 

 

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2025年06月20日