
*1ヵ月程前から、食欲が落ちている。
*歯を見ようとすると「キャンッ!」と鳴いて嫌がる。
この症例のわんちゃんは過去に2度、当院で歯科処置を実施しています。
自宅での歯みがきを頑張ってもらっていましたが、
嫌がってしまい、うまく出来ないことも多かったようです。
口腔内を確認すると、歯垢・歯石が多量に付き、
歯肉の発赤も確認されましたので、早期の歯科処置をおすすめしました。
後日術前検査を行い、歯科処置を実施しました。

スケーリング
歯神経ブロック(局所麻酔)
歯周プローブ検査
歯周ポケットの深さを計測します。
多くの歯で深いポケットが形成されていました。
(写真は左上顎犬歯のプローブ検査をしています。)
根分岐部病変(歯周病が進み歯槽骨が溶けてしまい歯根部が露出している状態)も多く見られました。
外側から内側に向かって、プローブが貫通しています。
歯科レントゲン
右下顎第3前臼歯です。
遠心根(写真左側の歯根)の歯槽骨が溶け、黒く抜けているのが確認出来ます。
この歯は中程度のぐらつきも確認されました。
左下顎臼歯部分です。
第4前臼歯部分の歯槽骨が吸収し、黄色斜線部分が黒く抜けています。
この歯も中程度のぐらつきが確認されました。
検査の結果、上記の2本と左上顎の第3後臼歯の抜歯を決定しました。