子犬の乳歯について

乳歯の晩期残存・外科的矯正

 

犬の乳歯は生後4カ月から、切歯(前歯)→犬歯→臼歯(奥歯)の順で抜け、通常7~8カ月頃には永久歯へ生え変わります。

この時、本来抜け変わるはずの乳歯が抜けず残ってしまい、新たに生えてきた永久歯と共存している状態を「乳歯の晩期残存」や「乳歯遺残」と言います。

特にチワワ・トイプードル・ポメラニアン・マルチーズなどの小型犬種に多く発生します。

(顎が小さく歯が密集しているため)

 

乳歯が残っていることのデメリット

・乳歯と永久歯が密集していてその部分に毛や食べかす、歯垢が溜まりやすく歯肉炎や歯周病が起こる原因となります。

・歯と歯がぶつかったり、歯が歯肉に刺さり口腔内を傷つけることがあります。

・歯並びが悪い場合は、フードが食べにくかったり、こぼしてしまうことがあります。

 

このようなことが起きないようにお口の状態をこまめに確認し自然に抜けない場合は、適切な時期に抜歯を行います。

また歯並びが悪く、不正な歯が口腔内を傷つけるなどのトラブルが起こる場合や将来起こりそうな場合は、外科的矯正(歯列矯正)を行います。

 

外科的矯正は子犬のある一定の時期しか行うことが出来ません。

その子によって、口腔内の成長の状態も様々なのでこまめな診察を行い、一番良い時期・月齢で処置を行う必要があります。

 

成犬になってからや、成長過程での口腔内のトラブルを防ぐために、早めの受診をおすすめします。

 

乳歯の抜歯

 

外科的矯正

 

詳しくはこちらをご覧下さい。 歯科症例104