クシャミをして鼻水を飛ばす<歯周病>(トイプードル 10才)歯科症例181-③

 

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右上顎

 

右下顎

 

左上顎

 

左下顎

 

 

 

 

 

歯科処置から10日後:口を気にする様子はないとのこと。

上顎の左右の犬歯部分の歯肉に発赤がありましたが、歯は真っ白な状態でした。

縫合部分の問題ありませんでした。

歯みがきを再開していただくようお伝えしました。

 

 

 

今回2回目の歯科処置を行い、更に3本の抜歯を行いました。

術後の来院の際、クシャミについて聞くと、クシャミは無くなりました。とのこと。

 

通常、わんちゃんの鼻腔と歯根部は歯槽骨で隔てられています。

しかしその仕切りは非常に薄く、炎症が進むと歯槽骨が吸収し

口腔内と鼻腔がつながった状態になってしまいます。これを口腔鼻腔婁を言います。

 

今回の症例のわんちゃんは、歯槽骨は完全には吸収されていなかったため、

まだ口腔鼻腔婁にはなっていませんでしたが、

炎症が鼻腔まで到達し、「くしゃみ」という症状が現れてしまったと思われます。

この歯をそのままにしておくと将来、口腔鼻腔婁が起こっていたと思います。

今回、2日前からクシャミをしているとのことで、早く処置をすることが出来たのでとても良かったです。

 

今後も定期的な歯のチェックとご自宅での歯みがきを頑張っていただき、

今の良い状態を維持しましょう!!!

 

 

 

診察から術前検査、手術への流れはこちらをご覧下さい。

 

 

2025年10月22日