歯石・口臭・鼻水がでる<歯周病>(ポメラニアン 4才11カ月)歯科症例145‐①


 

* 歯石・口臭がひどい

* よく鼻をならして鼻水を飛ばしている

 とのことで来院されました。

 

ほとんどの歯に多量の歯垢・歯石が付着し、歯肉には強い炎症が起こっていました。

下顎の切歯はぐらついていました。

 

重度の歯周病が起こっていると思われましたので、早期の歯科手術をおすすめしました。

後日手術を希望され、術前検査後、歯科手術を実施しました。

 

 

歯周プローブ検査

多くの歯で深い歯周ポケットが形成され、ポケットが12㎜以上ある歯もありました。

 

歯科レントゲン検査

切歯のほとんどが、歯周病の進行により歯を支えている歯槽骨が吸収され、歯根の先端部分をわずかに支えている状態でした。

 

臼歯部分も多くの歯の歯根の周りが黒く抜け、歯槽骨が吸収されているのがわかります。

 

 

右上顎の〇の部分は口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)になっていました。

口腔鼻腔瘻とは
歯周病の進行により、口腔と鼻腔がつながってしまった状態。
慢性的な鼻水やクシャミの原因にもなります。

 

この歯と他のぐらつきがひどい歯は、残しておくと痛みや感染をなくすことができないため、

抜歯処置を行いました。

 

その他の歯は、歯周ポケットの中の汚れまでしっかり取り除き、お口の状態を改善できるよう治療を行いました。

 

また、上顎切歯部分の歯肉に、一部盛り上がっている部分が見つかりました。

この腫瘤は、病理組織検査のため切除・縫合しました。

 

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2022年05月29日