歯がぐらつく・歯肉が腫れている(歯周病)<犬・トイプードル 11歳3ヵ月> 歯科症例150-①

 

 

歯がぐらついている。

歯垢や歯石も付き、歯肉も腫れている。とのことで来院されました。

 

口腔内を確認すると、

ほぼ全ての歯に歯石が付いており、

さらに歯肉の発赤や、上顎の前臼歯数本にぐらつきも認められました。

 

飼い主様に早期の歯科手術が望ましいことをお伝えし、

後日術前検査の後、歯科手術を実施しました。

 

 

 

スケーリング

 

 

プローブ検査

上顎前臼歯は1本を除き、歯周ポケットが5~6mmと深く、重度の歯のぐらつきが認められました。

下顎の前臼歯も全ての歯で歯周ポケットが5mm以上あり、中には9mmの歯もありました。それぞれ軽度~重度のぐらつきも認められました。

 

左側上顎の前臼歯です。

この歯は歯周病の進行により歯槽骨が溶け、歯肉が下がってしまったため歯根部が露出し、トンネルの様な状態になっています。

同じ状態が下顎の臼歯で4本確認されました。

 

 

歯科レントゲン

 

 

上の写真が右上顎前臼歯部分、下の写真が下顎前臼歯部分です。

本来、黄色の斜線部分まであるはずの歯槽骨が吸収されています。

 

左側でも同様に上顎、下顎の前臼歯部分で歯槽骨の吸収が確認されました。

 

 

プローブ検査、歯のぐらつきの評価、レントゲン検査結果を評価し、

上顎は切歯1本、前臼歯4本、後臼歯2本

下顎は前臼歯5本の抜歯を決定しました。

 

 

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2023年03月07日